砂丘研究から乾燥地研究へ写真で辿る100年Digital archive
拠点大学交流事業での二次的塩類集積調査
拠点大学交流事業の一環として、北村義信博士は陝西省の大荔県洛恵渠灌溉地区において、塩類集積の現状と灌漑管理が地下水位の変動に及ぼす影響について研究を精力的に推し進め、合理的な灌漑方法の提示を行いました。
洛恵渠灌区は、黄河の支流洛河を主な水源とし、陝西省関中東部の渭河・洛河台地に位置する灌漑面積52,000haの灌漑地区です。この灌区は、左岸側の洛東区(32,000ha)と右岸側の洛西区(20,000ha)からなり、1950年に灌漑が開始され、現在に至るまで陝西省の主要な農業生産地域を形成しています。本灌区の主要作物は、夏作のワタ、トウモロコシ、冬作のコムギですが、当時、野菜や果樹が増加する傾向にありました。本研究では、洛東区を研究対象としました。